松江城近くで建設が進められている高層マンションについて、景観を損なうとして建設中止を求める陳情書が市民団体などから提出されていましたが、松江市議会は26日の議会で不採択としました。

清水栞太記者
「建設の進む高層マンションそばでは、建設反対の張り紙やのぼりがたてられています。」

「故郷松江は壊れてしまう」「このバケバケマンションで国宝松江城の世界遺産への道は閉ざされてしまう」
マンションの建設現場には、そんな看板やのぼりがいくつもありました。

松江市殿町で建設が進められている高層マンションは、松江城天守とほぼ同じ高さ57メートルの19階建て。当初、松江市の景観審議会では建設計画案について全会一致で了承されましたが、その後、城下町の景観を大きく損なうとして、市民団体や地元住民が反対運動を行っていました。

この市民団体などが提出した陳情書について、26日、松江市議会で討論が行われました。

「現在の法令等を守って事業を進めている今回のマンション建設に対して、議会が何の手順も踏まず建設反対の意向を示すようなことをしては、議会に対する市民の信頼は得られない」

採決の結果、30人中27人の議員が陳情書の不採択に賛成。松江市議会としては、高層マンションの建設に反対の意向は示さないこととなりました。