架空の人物までも党員に登録していた疑いも

公開されている2022年までの過去3年の第一選挙区支部の収支報告書を見ると、この支援者の企業からの献金が「寄付」として収入に計上されていましたが「党費」としての記載はありませんでした。

専門家は――

神戸学院大学上脇博之 教授
「この金額が合ってるとなると、全額または一部がここから出たはずですよね。そうするとその出が書いてないということは明らかに虚偽記入になってしまうし、不記載にもなる可能性もあるとは思いますが、いずれにしてもこれ計算合わないですよね。もうどう考えても政治資金規正法違反」

入手した音声データからは、実在しない架空の人物までも党員に登録していた疑いが見えてきました。

田畑裕明 議員
「あとは多分架空に近いと思う。ゆみこ、ゆういち、のぶお、のぶこ、ようこって書いてあるんだけど、そこは生年月日とか書いてないからおそらく架空の方なんだと思うんだよね」

支援者
「まだなんかいっぱいおんがじゃないが?」
田畑裕明 議員
「いっぱいおる。いっぱいおる。もちろん。いっぱいおるからきりないから」

問題が浮上したきっかけは9月の自民党総裁選でした。

富山市内で自民党員になった覚えがない人物と実在しない家族に宛てて総裁選の投票用紙が送られてきたのです。分かっているだけで77枚ありました。

党員になった記憶がないという男性は――

自民党員になった覚えがない男性
「何でこんなたくさん(投票用紙が)あるのかなっていうのをまず初めに思って、それで名前確認していったら、自分のじゃないなこれ誰のっていうようなのがたくさんあって」