小川さんは30歳のころ趣味として草花を中心とした文様を彫り、漆を塗って仕上げる鎌倉彫を始めました。

鎌倉彫りの講師としても精力的に活動し、東京や横浜でおよそ200人を指導してきました。

作品には婦人向け生活雑誌「家庭画報」のコンテストで特別賞を受賞したものもあります。

漆器から仏像へ作品が変わったきっかけは、偶然テレビでみた仏師の言葉でした。

木彫り像職人 小川美代子さん:
「なにげなくテレビを見ていたら、仏師の人が出ていた。その人の言葉に衝撃を受けた」
「木の中に仏様がいる、私は周りの木くずを払うだけだとおっしゃった。中から仏さまがでてきてくださると。ものすごく感銘した」

そこで40代後半から大仏師・松久朋琳の門下・小野直子さんの元で仏像彫刻を本格的に習い始めたのです。