『天然の生け簀』と呼ばれる富山湾では、能登半島地震のあと、『ヨコエビ』という小さなエビが異常発生し、ブランド魚にも深刻な被害が出ています。
刺し網漁師 東海勝久さん
「これですよね。これがこの間まで多い時だと網にべっとりこのエビが」
カレイに群がっていたのは体長およそ1センチ前後のヨコエビ。魚の死骸などをエサにしているといいます。
今年に入ってから富山湾では、このヨコエビが異常発生し、能登半島地震で被害を受けた漁師たちを苦しめています。
刺し網漁師
「もうヨコエビだらけ」
「(網にかかった魚の)食われるスピードがちょっと早い」
能登半島地震以降、続いている富山湾の異変。今年1月から5月にかけて新湊漁協での冬の「ベニズワイガニ」の漁獲量は、前の年の3割ほどに激減。
カニ漁師
「カニは全部土砂の下に埋まってしまっていると思う」
カニだけではありません。春に解禁される「シロエビ」も例年の2割程度まで漁獲量が落ち込みました。
シロエビ漁師
「例年と比べたら全然とれてない状況ですわ」
地震で発生した富山湾の海底地滑りが海底近いところに生息する魚に影響を与えたのではないかと専門家はみています。
富山県水産研究所の担当者
「深いところに住んでいる魚は海底地すべりであったり、底質の環境の変化というところが発生している可能性がありますので、そういったところで影響を受けている可能性というのは考えられるんじゃないかなと思います」
そして、夏から秋にかけて最盛期を迎える富山県が全国に誇るブランド魚のひとつ「万葉かれい」もまた記録的な不漁に陥っています。
刺し網漁師 東海勝久さん
「これが本当はこの季節、バカバカとれているはずなんですけどね。(例年の)10分の1ほどですかね」
「万葉かれい」はマコガレイのうち、重さが400グラム以上で傷がなく、管理された水槽で泥を吐かせるなどの厳しい基準を満たしたもので、近年では1匹10万円を超える高値がつくほどの人気です。
その高級ブランド魚が今シーズンは網にほとんどかからず、7月は前の年の4分の1に激減。8月からは漁に出ることもできませんでした。9月中旬になって1か月ぶりに漁を再開しましたが、カレイは1匹もあがりませんでした。代わりに網にかかったマダイも…
刺し網漁師 東海勝久さん
「こういうヒレ、これはヨコエビに食われているんですよ」
ヨコエビによる食害が深刻化していて、今シーズンのカレイ漁はこの日を最後にやめることにしました。
刺し網漁師 東海勝久さん
「今年に限ってはスタートから取れない。来年も再来年も今のような水揚げが乏しいっていう状況が続くようだと、このブランド自身が消えてしまう」
地震を境に相次ぐ富山湾の異変。漁師たちの苦悩の日々が続いています。
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