山口県岩国市の住宅で、男性が一部白骨化した状態で見つかった死体遺棄事件の初公判が山口地裁岩国支部で開かれました。
死体遺棄の罪に問われている被告の男(47)は起訴内容を全面的に認め検察側は懲役1年を求刑しました。
事件は今年9月9日、岩国市の住宅で当時78歳の男性が一部白骨化した状態で発見されました。
付近の住民が窓に大量のハエがいることに気づき、警察官が住宅に入って事件が発覚。
同居していた男性の次男が逮捕されました。
起訴状によると、被告の男は、7月頃から寝たきりになっていた父親が8月19日頃、呼びかけに答えないことから、男性が死亡したのではないかと考え、翌日には家族が死亡したときの手続きをインターネットで検索しました。
しかし葬儀代がかかることや、住んでいた家を退去しなければならなくなるため、通報をしませんでした。
さらに、23日頃には遺体の状態を確認して死亡したことを確信しながら、適切な手づづきや埋葬などをせず放置したとされます。
裁判で被告の男は、起訴内容に違うところはあるかと尋ねられると「いや、ないです」と全面的に認めました。
裁判では、被告は過去のバイク事故で高齢者に大けがを負わせていて500万円以上の賠償責任を負っていることや、その支払いのために消費者金融などに負債があることが明らかにされました。
被告人質問では遺体が顔がわからなくなるほどの状態だったことについて心情を尋ねられても、「申し訳ない気持ちはない」などと答えていました。
また、弁護人から遺体の様子を写した白黒の写真を示されましたが「悪い気持ちはない」などと答えました。
検察側は、身勝手な動機で情状酌量の余地はなく、被告人の行為は死者の尊厳を著しく傷つけるものなどとして懲役1年を求刑しました。
一方弁護側は死亡したことを隠して不当な利益を得たわけでも、生前に加害行為をしていたわけでもないなどとして、執行猶予付きの判決を求めました。
判決は11月14日に言い渡されます。
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