東北電力は、東日本大震災以降運転を停止している宮城県にある女川原子力発電所について、29日夜、2号機の原子炉を起動させ、11月7日にも発電を再開する予定です。女川原発の敷地前には地元の町民らが集まり、再稼働を中止するよう求めました。このなかには原発の建設当初からおよそ半世紀にわたり反対運動を続けてきた一人の女性の姿がありました。

女川原発の敷地の前には町民ら35人が集まり、再稼働に反対する横断幕を掲げました。参加者のひとり、元町議の阿部美紀子さんは、原発の建設当時からおよそ50年にわたり反対運動を続けてきました。参加者を代表して要望書を読み上げました。

元町議 阿部美紀子さん:
「この13年、自然と共生し循環できるエネルギーを模索し構築した方が御社(東北電力)としてもよかったのではないかと考えます」

参加者はその後、原子炉建屋に近い小屋取地区に移動し、再稼働の作業の中止を求め、原発に向かって声をあげました。

元町議 阿部美紀子さん:
「すごい悔しい思いです。震災後なにもなくなって、福島であんな事故が起きて、その時自分が何もできなくて悔しくて。その時と同じような心境。(Q.今後、東北電力に何を求めるか?)廃炉のひと言です。原発の運転をやめて廃炉にする、それだけです。女川原発再稼働反対」

29日は、仙台市青葉区の東北電力本店前にも再稼働に反対する市民有志が集まりボードや横断幕を掲げて、抗議の声を上げました。

止めて!女川原発!の会 臼井典子さん:
「県民の声を聞いていない。再稼働するのは福島原発と同じ型の原発、それが本当に怖くて」

市民有志は、今後も再稼働中止を求め活動を続けるということです。