■紀子さまの回答 「次女について 今後の活動や仕事に対する期待、結婚についての考え」

次女の佳子は、長女が総裁職を務めていた日本テニス協会と日本工芸会の総裁職に就任しました。新たな出会いを大切にしながら、それぞれの仕事に携わっているように思います。たとえば、日本工芸会の総裁就任にあたって、伝統工芸の分野ごとに専門家の貴重なお話を伺い、知識を深めているようでした。

また、以前は長女が出席していた緑化関係の行事「みどりの『わ』交流のつどい」、「みどりの感謝祭」と「都市緑化祭」でも、関係者の話を聞き、資料を読む中で、森林と都市の緑化の意義について理解を深め、関係する方々とお話しする機会があったことをありがたく思っているようです。

今年の6月、日本乳癌学会の行事、創立30周年記念式典の準備をする過程でも貴重な学びがあり、文献や関係するサイトを丁寧に読み、専門家から話を聞いて、自分が語るべきことは何か、真剣に考えていました。
そして、以前から出席している「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」や、参加しているガールスカウト日本連盟のジェンダー平等をテーマとした行事などについても、引き続き大切に取り組んでいます。

これからも、公的な活動などの経験を重ねながら、皇族としての務めを十分に果たしていってほしいと思います。結婚や将来につきましては、次女の気持ちや考えをよく聞き、またこちらの思いや考えを伝えていくことができればと思っています。

■「長男について 学校生活の様子」

長男の悠仁は、今春、お茶の水女子大学附属中学校を卒業し、筑波大学附属高等学校に入学して新しい学校生活が始まりました。
高校では、授業だけでなく、課外活動も楽しみ、充実した日々を送っているようです。バドミントン部に入り、同級生や上級生と一緒にトレーニングに励み、7月下旬の「蓼科生活(クラス合宿)」では、登山やキャンプファイヤーなどを通して、クラスメートとの絆を深めたようです。

■「日常生活の様子」

この春から、トンボ類をはじめとする生き物の調査を、より積極的に進めるようになりました。そして、宮邸周辺の虫や植物などの生息環境と生物多様性の保全に関心を広げている様子です。
また今年も、長男が米作りをしている田んぼは、家族皆で耕して、畦塗りや代かきをし、田植えをしました。もうすぐ収穫の時期を迎え、稲刈りをする予定です。また、時間を見つけていろいろな野菜を栽培し、成長の具合を確かめ、気を配りながら世話をしている長男のそばで、私たちも草むしりなどの作業をしています。収穫した野菜を食事の折に皆で楽しんでいます。

■「大学進学や留学など将来に期待すること」

長男には、国内外において様々な分野で学ぶ人々や社会で働く人々とも交流し、広い視野で世界を見ていけるようになってほしいと思っております。そうした中で、自分のテーマを見つけ、探究しながら、自分の進む道を拓いていってくれればと考えております。

■「教育方針について」

高校生になり、学校やそれ以外での活動が増えていく中では、見通しを持って計画をたてながら取り組むことが今までよりも求められるようになると思います。また、様々な場面において自分の言葉や行動について判断することが必要となり、それに適切に対応していくことができるようになることも重要であると考えております。

また宮様が、以前の記者会見で教育方針について聞かれたとき、国内のいろいろな場所に出かけて、その土地の文化にふれる機会をもってもらえたらうれしいと話されていました。今は学校生活が中心ですが、この夏は高校生が参加する行事に私たちと一緒に出席しました。全国高等学校総合文化祭では、高校生たちが百人一首かるた競技に熱心に取り組む姿を長男も会場で観覧しましたが、想いを詩歌に託すことをはじめ、工芸や絵画、書道など、古くから日本にある文化を大切に思う心も育んでいってほしいと願っています。

■宮内記者会からの質問



質問3 眞子さんと小室圭さんの結婚は、儀式や行事が行われないなど異例続きとなり、両殿下はご感想で「皇室への影響も少なからずありました」「類例を見ない結婚となりました」などと綴られました。改めて今回の結婚や経緯についての受け止め、お二人に対する今のお気持ちや今後の期待をお聞かせください。米国で生活する眞子さんの近況や生活についてはどのように把握され、どうお感じになっていますか。連絡を取り合っていることや、親子で話し合われていることがあればあわせてお聞かせください。