■「両国の国民には多くの共通点がある」日本国内でも悲しみの声


日本国民にも愛されたエリザベス女王。東京・千代田区のイギリス大使館でも半旗が掲げられ、多くの花が手向けられていました。

献花に訪れた人
「やっぱり急だったので悲しくて、お花を供えるぐらいしかできない」



1975年、49歳の時、エリザベス女王はフィリップ殿下とともに来日しました。紙吹雪が舞う中、約2キロをオープンカーでパレード。沿道には11万人を超える人たちが押し寄せました。

皇居で行われた宮中晩餐会では日本とイギリスの共通点についてこんなスピーチを披露。

エリザベス女王
「両国の国民には多くの共通点があります。特に似ているのは、愛情表現が控えめでも、相手を深く思いやることの出来る気質です」

また、京都を訪れた際にはお茶を楽しみ、幼稚園児からは花束のプレゼント。当時、花束を渡していた園児は今、大学の先生です。



相愛大学 佐々木隆晃准教授 
「(当時の自分は)サンキューと言わはったと答えている。(訃報を受けて)お疲れさまでしたという思いでもありますし、ごゆっくりなさってくださいというのが正直な思いであります」

■「新幹線は時計より正確だと…」来日時に“緊張走った瞬間”も

一方で、エリザベス女王が滞在中、日本側で緊張が走った瞬間もありました。それは、名古屋から東京に向かう新幹線に乗り込む際、当時国鉄の職員に「新幹線は、時計より正確だと聞いています」とつぶやいたそうです。



ところが、天候不良などで3分程の遅延が発生。定刻での到着は不可能という状態でした。しかし、運転士の技術で東京駅には定刻で到着。しかも、富士山が見える地点ではスピードダウンもしていたそうです。

宮内庁は9日、エリザベス女王の死去を受けて、天皇陛下のお気持ちを文書で発表。



「世界の平和と安寧を常に願われたその御姿勢は、世界の多くの人々に深い感銘を与えました。私の英国留学や英国訪問に際しても、様々な機会に温かく接していただき、幾多の御配慮をいただいたことに重ねて深く感謝したいと思います」