「7割断る」深刻な“人手不足”で訪問介護が危機

相次ぐ倒産は飲食業界に限った話ではありません。

東京商工リサーチの調べでは、2024年度上半期「介護事業者」の倒産は過去最多の95件。特に増えているのが「訪問介護」です。

髙橋秀子さん(74)。日々、午前7時から3時間の訪問介護を利用しています。掃除・洗濯・朝食の準備などヘルパーの業務は多岐にわたります。

ヘルパー
「(介護の仕事は)楽しいなとは思います。生活の中に入って、コンスタントに関われるところが結構楽しい」

30年近く訪問介護を利用してきた髙橋さん。ヘルパーはなくてはならない存在だといいますが、目下の懸念は“人手不足”です。

訪問介護を利用 髙橋秀子さん
「人がいなくてやめた会社もあったよ」

東京・新宿区の訪問介護事業所の代表は現状をこう語ります。

株式会社でぃぐにてぃ 吉田真一 代表
「新しくうちにも来てほしいという依頼が『10』 、だいたい今受けるのが『3』ぐらい。3割受けて7割はお断りする。人が単純に足りない」

これまでは新卒社員を採用してきたといいますが…

株式会社でぃぐにてぃ 吉田真一 代表
「来年入ってくる職員が採用できていない状況。会社を始めてから初めてのことなので、すごくショックを受けています」

さらに、業界を苦しめているのが今年度行われた介護報酬の改定。訪問介護はサービスの対価として事業所に支払われる基本報酬が、引き下げられたのです。

8日、国会でも…

日本共産党 田村智子 委員長
「ホームヘルパーの人手不足が深刻なところに、あろうことか訪問介護の介護報酬が減らされ、事務所の閉鎖が相次いでいます」

石破総理
「令和6年度の介護報酬改定においては、着実な処遇の改善を図ることといたしました」

事業所の代表は、「今の状況は訪問介護事業そのものの危機」だと語気を強めます。

株式会社でぃぐにてぃ 吉田真一 代表
「国が守っていく姿勢を見せてくれないと、当然就業する人もいなくなるし、自宅で暮らせる保証もなくなるし、ライフラインとしての介護は今、本当に危機に瀕していると感じる」