運転手不足の深刻化で撤退した一畑バスに代わり、島根県松江市と雲南市をつなぐ新たなコミュニティバスが、1日朝から運行を始めました。

JR出雲大東駅前にやってきたのは、9月30日で廃止された一畑バス大東線に代わる雲南市民バス「大東松江乃木線」です。

出発式で、雲南市の石飛厚志市長は、「地元の要望に100%答えられたかは難しいが、ニーズに応じた路線になったのではないか。」と、挨拶しました。

新たなバスは、これまでと同じ便数を維持しますが、松江市内の路線バスとの重複を避けて、JR松江駅ではなく、手前のJR乃木駅で折り返します。

一方で通院ニーズに応じ、新たに松江市立病院に乗り入れます。

地元の人は…。

地元の自治組織の代表「乗客の減少もあるし(コミバス転換は仕方ない)。出来るだけ存続出来るような格好で(利用したい)とは思ってますけどね。」

松江市内では、ほかにも、30日限りで一畑バスの3路線が廃止、1路線が短縮され、雲南市民バスのほか、松江市営バスなどが代替して周辺住民の足を維持しました。

ただ一畑バスは、路線縮小後も、運転手は7人不足(うち4人は病気などによる長期欠勤者)の状態が続いているとしています。

雲南市 石飛厚志市長「将来にわたってこの運転手の問題、あるいは住民の乗客数の問題、そうした課題は抱えているという風には思っております。これに対してはいろんな新しい運行の形態、そういったことも模索しながら、何とかこの市民の足を維持して行く、そうしたことを努めて行きたい。」

この路線は松江市側の利用も多く、雲南市では松江市と連携して、需要喚起に努めるとしています。