将来有望なIT人材を育成しようと大分県は「ハロー・ワールド!」というプログラミングのコンテストを毎年開催しています。参加者の中から全国優勝する小学生も誕生して大きな注目を集める中、次世代のプログラマーを目指す子どもたちを取材しました。

県が2020年から開催している「ハロ―ワールド!」は小中学生を対象にしたプログラミングコンテストで、初心者でも参加しやすいように事前の体験会や勉強会が用意されています。

(ドルトン東京学園美術教諭・新井啓太講師)「みんなが一生懸命考えたデザインを誰が見るのか、どんな人に届けたいか、そんなことも意識してプロフィールの写真作りをやっていきます」

9月3日、県立美術館でハローワールドの勉強会が開かれ、県内の小学生21人が参加しました。子どもたちはデザインアプリを動かしてプロフィール写真の編集作業に挑戦しました。

県はIoTやAIといった先端技術への挑戦を進めていて、姫島小学校にはIT人材の民間人校長を登用。また、大分市出身の鶴岡裕太さんが経営する「BASE」と協定を結び、高校生のIT教育を強化するなど、次世代を意識した事業に力を注いでいます。

(県先端技術挑戦課・垣迫りかさん)「例えば20年後や30年後にあのときプログラミング教室に参加したから、開発やプログラミングの仕事をしていると言ってもらえるようなきっかけになるような事業になれば」

勉強会に参加していた竹中小学校5年の後藤優奈さん(11)は2021年12月、プログラミング歴わずか2年で挑んだ全国大会で優勝する快挙を成し遂げました。後藤さんがプログラミングを始めたきっかけがハローワールドでした。

(テックキッズグランプリ2021優勝・後藤優奈さん)「この大会に参加できているのはすごくいい経験になっている。自分の作りたいものをプログラミングでやってみる、実現してみるのがプログラミングの楽しさやいいところ」

デザインに挑戦する子どもたちの表情はまさに真剣そのもの。最初はアプリの扱い方に苦戦していましたが、大人をはるかに凌ぐ吸収力を発揮させると、みるみるうちに上達していきました。

(参加したこどもたち)「ペンギンが旅行する話を作った」「楽しい」「全部楽しかった」「森のチラシを作っています。意外と簡単だった」

(保護者)「コンピュータを使ったほうが自由に無限大にできるので、こういう技術を持って自己表現ができればいいな」

大分の未来を担うプログラマーの卵たち。無限の可能性があるデジタルの世界で着実に広がりを見せています。