3年前に青森県五所川原市が発注した土木工事3件を巡り、警察は共謀の上、公正な入札を妨害したとして、五所川原市の前の副市長ら3人を逮捕しました。前の副市長は8月、「一身上の都合」を理由に議会開会直前に辞職しました。
官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されたのは、五所川原市の前の副市長・一戸治孝容疑者(71)、建築設計業を行う会社役員の片山弘一容疑者(70)、それに、五所川原市の無職・石井隆夫容疑者(70)、合わせて3人です。
県警は27日午前、一戸容疑者の自宅などの捜索に入りました。
県警によりますと、一戸容疑者は2021年11月に行われた市発注の土木工事3件の指名競争入札で片山容疑者、石井容疑者と共に特定の業者に落札させる目的で、その1か月前に指名業者を取りまとめるなどした上で特定の業者に落札させ、公正な入札を妨害した疑いが持たれています。
一戸容疑者は8月、「一身上の都合」を理由に議会開会直前に辞職していました。
一戸治孝容疑者(2024年8月29日取材)
Q.辞職の理由を伺いたいのですが?
「きのう議会でしゃべったでしょう。一身上の都合って。それ以外はないです」
Q.一身上の都合というと?
「一身上の都合です」
前の副市長の逮捕に、市民からは「残念」という声が上がりました。
五所川原市民
「この間、辞職したのではなかったのではないか。そういうことがあるから辞めたのかな。何かあるから辞めたんでしょう。一身上」
「残念だね。中々、優秀な人であったらしいけどね」
「残念ですね。一戸さんは知っている方なので残念です。何となくそういう噂は聞いていましたけれども…」
警察は、捜査に支障があるとして一戸容疑者ら3人の認否を明らかにしていません。