“適応障害”判明後も…「出てこい!」

2023年11月、男性は不眠や食欲不振が続いているとして、適応障害と診断されました。

「出てこい!」という怒鳴り声は、部屋に1人でいた男性に向けられたものでした。

このとき、男性は教官に相談し、8人部屋から個室に移されていました。
扉の外にいたのは複数の上級生とみられています。

元防衛大生
「朝起きて清掃の時間がある。その時間にドアを叩いて走って逃げていく。水撒かれたのか、部屋の入り口が水浸しになっていた」

適応障害と診断された後も続いた上級生たちの行為。

当時、男性には4年生からこんなメッセージが送られてきました。

4年生から送られたメッセージ
「お前がなにもしてないのに給料をもらってるのがまじで納得いかない」
「おれはお前みたいなやつを男として絶対認めねぇ」

母親は男性から送られてきたこの映像を見て・・・

元防衛大生の母親
「衝撃しか無かった。手も震えたし涙も出てきたし。心を病んでいる人に対して、ドアを叩いたり、罵声を浴びせたり、追い込むことしかしていない」

母親は息子を自宅に帰らせる決断をしました。

この映像を見た教官も驚いた様子だったといいます。

元防衛大生の母
「『こんなに酷いことが起きてるんですね』と言われた。『これは防衛大では当たり前の話か』と聞いたら『そうではありません』と言われた」

男性と母親は、防衛大側の対応にも不信感を募らせ、男性は自宅療養を続けたまま、2024年3月に退校しました。