北朝鮮は金正恩総書記が核兵器などに使われるウランの濃縮施設などを視察したとし、写真を公開しました。
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、けさの放送で金総書記が核兵器研究所と兵器級の核物質を生産する基地を訪れて、ウランの濃縮施設を視察したと伝えました。
金総書記は「施設を見回るだけで元気になる」とし、自力で研究や開発を進めて核物質を生産していることについて「大きな満足」を示したとのことです。
そのうえで、ウランを濃縮するための遠心分離機をさらに増やすほか、新型の遠心分離機の導入計画も進めるよう指示したとしています。
さらに、「核兵器を中心とする自衛的な国防力と先制攻撃を絶えず拡大、強化する」とし、核兵器を持つアメリカに対抗する姿勢を強調しました。
韓国メディアは、北朝鮮がウラン濃縮施設を公開するのは初めてだとした上で、今年11月に大統領選挙を控えたアメリカに対して存在感を誇示し、経済制裁などアメリカとの交渉で主導権を握るための狙いがあると分析しています。
また、朝鮮中央テレビは、金総書記が「600ミリ口径のロケット砲」の試射を視察したことも伝えました。
新たに開発したロケット砲の移動式発射台の性能検証が目的だとし、日本海上の目標に命中したと主張しています。日本と韓国はきのう、北朝鮮が日本海に向けて短距離弾道ミサイルを発射したと発表していて、発表はこれを指すとみられます。
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