オリンピック柔道の金メダリスト、フランスのリネール選手がラジオ番組に出演した際、「パラリンピアンはスーパーヒーロー」と話しました。これに異論を唱えた車いすバスケ選手がいます。「パラ選手はスーパーヒーローなのか?」車いすテニス最年少で金メダルを獲得した小田凱人選手と考えます。

「パラ選手はヒーローじゃない」車いすバスケ選手の訴え

ペレク氏とリネール選手

8月11日に閉幕したパリオリンピック™。その2日後、リネール選手はラジオ番組に出演しました。隣にいるのは、リネール選手と聖火ランナーの最終走者をともに務めたペレク氏です。そこで…

ペレク氏(アトランタ五輪 陸上 金メダリスト)
「彼らパラリンピアンは私たちオリンピアンから見て、まさにヒーローなんです」

リネール選手(パリ五輪 柔道 金メダリスト)
「その通りだよ」

ペレク氏
「私たちはトレーニング漬けの毎日がどんなものか嫌というほど知ってる」

リネール選手
「それに加えてハンディキャップがある。彼らはスーパーヒーローなんだよ」

「パラリンピアンはスーパーヒーロー」。この言葉に反応したのが、車いすバスケ・フランス代表のメイアウイ選手でした。

SNSに「私たちのことをそんな風に話すのは本当にやめてほしい」と投稿したメイアウイ選手。その理由を聞いてみました。

メイアウイ選手
「リネール選手はパラリンピックを話題にしてくれるとてもいい人です。(私たちの)話をしてくれてありがとう。ですが、きちんと話してもらうことが重要です。わたしたちはスーパーヒーローではなく、アスリートなので練習をします。ただ単にカテゴリーが違うだけ。私は車いすバスケをします。だから同じこと。ハンディキャップがあっても普通の人だという意識を持ってほしいのです。スポーツをしようと思ったのは、他のみんなと同じで、努力して何としてでもメダルを取りたいって思っています。ハンディキャップがあってもやれることがある、ほかの人よりうまくできるってことを見せたいんです。健常者と同じだと証明したいのです」