【混戦模様の県議補選、各党のこれまでの動きと注目ポイントを解説】

今回の補選は「那覇市・南部離島選挙区」の翁長雄治さんの辞職に伴って実施されますので、投票権があるのは【那覇、久米島、座間味、渡嘉敷、粟国、渡名喜、北大東、南大東】
の地域にお住まいの方です。

県議会の勢力は定数48で、議長を除いた過半数は24。現在は与党23、野党中立23、空席が1となります。今回の1議席をどちらがとるかによって議会運営、さらには県政運営にも大きな影響が必至となります。

県政与党の翁長さんが辞職して空いた席、この議席を奪取したい自民党ですが候補者擁立は2転3転。

なかなか決まらない中で、業を煮やしたかりゆりグループの平良朝敬さんが「自民党がいつまでも候補者を決められないなら自分が出るしかないと思った」と出馬表明。しかし、自民党内から別の候補者擁立の動きがあると、平良さんはすぐに辞退表明、あっさり引きます。

その自民党は、現役の那覇市議擁立を模索しますが意見がまとまらず、選考は難航。告示2日前になって会見に現れたのは、タレント活動などをしてきた下地ななえさんでした。

これに対し、選挙で協力してきた公明党幹部からは「推薦する考えはない。どういう人かも知らないので」とすきま風が吹いています。

中立の2人も異色です。糸数さんは児童養護施設からの進学支援など続けてきた活動を、
政治の世界へ広げたいと、一時は那覇市長選挙への出馬も準備していた人物。


辺野古移設反対の立場を明確にしていて、オール沖縄の支援をうける上原さんとの票の食い合いが予想されます。

読みにくいのが参政党。2020年に結党ながら、初の国政選挙となった今年の参院選。
こちらの得票をご覧ください、沖縄選挙区で全体の4%にあたる2万2000票あまりを獲得、
3000票差で惜敗した古謝陣営からは「保守票が参政党に流れた」と驚きとともに受け止められ、今回も自民の公認候補、下地さんの保守票が分散する可能性あります。

中立2人が、保守系とオール沖縄陣営の層にどれだけの支持を広げていくかどうかが、勝敗のカギを握りそうです。