継続か廃止か…「政策活動費」が争点に?
加藤シルビアキャスター:
5日、きたる総裁選に向けて政策発表会見を行ったのが河野太郎デジタル大臣(61)と茂木敏充幹事長(68)の2人です。

まず、河野デジタル担当大臣は「政策活動費など非課税のものは、領収書を付けて速やかに報告するというのが良いんだろう」と、政策活動費については継続を示唆しました。また、将来的に年末調整を廃止し、確定申告に一本化することなどに言及しています。
そして、茂木幹事長は「政策の方針は全く変わらない。一方、財源については新たに確保する工夫がある」と、年金積立金の運用、成長分野への投資などで、「増税ゼロ」が可能であるとしています。

また、これまでに正式に立候補を表明しているのが小林鷹之前経済安保担当大臣(49)、石破茂元幹事長(67)、林芳正官房長官(63)の3人です。
まず、小林前経済安保担当大臣は「世界をリードする戦略産業を育成し、物価高への対策パッケージを今年中に打ち出す」としています。
そして、石破元幹事長は「ルールを守る」「国民を守る」「地方を守る」など、5つの「守る」を柱にしています。
一方、林官房長官は人口減少対策、国土強靱化、外交防衛の「3つの安心」を主張しています。
ホラン千秋キャスター:
自民党のリーダーを決めてから、おそらく総選挙ということになるのだと思いますが、ここで掲げる政策というのは、どれくらい私たちの生活に影響が出てくるものなのでしょうか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
「自分はどうも当選しそうにない」という人が、なんとなくスローガンだけ打ち上げている面もありますよね。
たとえば茂木さんは「政策活動費をやめる」と言っていますが、幹事長を3年やるなかで、毎年7億円や8億円をもらっていました。それを一体何に使ったかという説明はしていません。
それから茂木さんは、与野党協議で「政策活動費は廃止できません」と言って押し切っていたわけです。それが急に、今になって「廃止する」というのは、政治家はあまり信頼できないなと思わせる典型的な行動ですよね。
井上貴博キャスター:
政策活動費については大いに議論していただきたいところですが、幹事長時代にできなかったものが、なぜ今「できる」となっているのか本当によくわかりません。
今回の総裁選は、自民党の裏金事件や、裏道を残した法律の部分にどこまで本気で切り込む方がいるのかと思いながら見ています。しかし、やはりお金に汚い政治家が他の改革なんてできっこないと思います。
所属議員の方々には「お金の部分はそっとしておいて」「そこは切り込まないで」という本音があるのでしょうか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
一連の、ちょっとした微調整は打ち出しましたが、結局そんなに芯を食ったところにはいっていないわけですよね。ですから本音は、この程度で嵐が過ぎ去るのを待ちたいということです。
井上キャスター:
「公認しない」なんてことはやめてほしいということですね。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
公認問題はおそらく、選挙が近くなればもう1回出てくるでしょうが、最終的にはそう簡単にいかないと思います。