自民党総裁選に出馬表明した茂木幹事長と河野デジタル大臣が、5日、政策を発表しました。4日に「増税ゼロ」を掲げ、党内で波紋が広がっている茂木氏ですが、なんと答えたのでしょうか。
「明智光秀に失礼だ」 茂木氏の「増税ゼロ」発言が波紋
4日、自民党総裁選への出馬を表明した茂木幹事長(68)。党内に波紋を広げたのがこの発言です。

自民党 茂木敏充幹事長
「防衛増税、子育て支援金の保険料の追加負担、それぞれ1兆円は停止し、新たな財源確保策で対応します」
成長戦略による税収増などで新たな財源を確保し、「増税ゼロ」で政策を推進していくと訴えました。
ただ、自民党幹部でありながら岸田政権の方針を修正する発言に、ほかの候補者からも疑問の声が…

自民党 小泉進次郎元環境大臣(43)
「今まで岸田総理・総裁を支えてきた幹事長として、それをどのように考えるかを問われているのではないかと思います」

自民党 石破茂元幹事長(67)
「経済成長がどれぐらいあるのか、それによって増収がどれぐらい見込めるのか、スローガンだけ言ってもどうしようもない」
また、4日に岸田総理と面会した議員は、こう話しています。
岸田総理と面会した議員
「岸田総理も怒っている。『あれは何なんだ』って」

これまで、主君を裏切る「令和の明智光秀」と揶揄されないよう、出馬表明の時期などにも配慮してきた茂木氏。
ある「ポスト岸田」候補
「もはや明智光秀に失礼だ」
党内から批判の声が相次ぐなか、5日の政策発表会見では…

自民党 茂木敏充幹事長
「これまでの政策は継続しつつ更に進めつつ、財源については新たな工夫をするということ」
“これまで進めてきた政策と発言に矛盾はなく一貫している”と強調。財源の確保は、▼年金積立金の運用や、▼成長分野への投資などで確保は可能だとしています。
また、4日の会見では、政党から議員個人に支給される「政策活動費」について「廃止」すると主張した茂木氏。

すでに出馬表明している小林前経済安全保障担当大臣も、5日、自身のSNSで「使途を毎年公開できないようであれば、これを廃止することも検討すべき」と投稿しました。
一方、茂木氏に先立ち政策発表を行った河野デジタル大臣(61)は…

自民党 河野太郎デジタル大臣
「政策活動費だろうが非課税になっているものについては、領収書を付けて速やかに報告するのが良いのだろうと思います」
政策活動費については、継続することを示唆しました。
また、会見では、所得などに関わる情報を自治体と共有することで、将来的に会社員などが所得税額の過不足を調整する年末調整を廃止し、全ての国民に確定申告を求めることなどを主張しました。

総裁選には12人が出馬を表明、または意欲を見せていますが、候補者たちの戦いは熱を増しています。