忙しい保育士 人手不足を解決するには?

トラウデン直美さん:
書類だけではなく、子どもたちのためにイベントを考えるなど、他にも業務がたくさんあると思います。

本当に必要なのか?という業務が増えれば増えるほど、子どもたちと向き合う時間が減ってしまうのではないでしょうか。

子どもたちと過ごせる、手をかけられるはずの時間が少しずつ減って、最悪の場合に何か事故が起こる可能性もあると思うので、減らせるところは減らしていった方がいいのではないかと思います。

「保育士になりたい」と志を持っている方は、子どもたちと向き合う楽しさと大変さなら乗り越えられるかもしれません。しかし、雑務が大変だという実態を知って保育士を目指す人が減ってしまったら、もっと保育士が減ってしまうので、早めに改善した方がいいのではないかなと感じます。

てぃ先生:
賃金の見直しは、財源の問題があると思いますが、業務の見直しは「ゼロ」でできる部分がたくさんあります。なぜ1960年代から何も変わらずにやり続けているのか、いち保育士としてすごく疑問です。

保育士たちの負担は、子どもたちを預けている保護者にしわ寄せが行きます。

勤めている環境が悪いと辞める保育士が必ず出てきて、そこを補うために人を雇わないといけませんが、人材紹介会社などを通すと、170万円かかる場合もあります。

保育士に辞められたら困る施設側は、質が低い保育をする保育士がいても注意できなくなります。そうすると、施設の中の保育の質が下がっていくという悪循環が実際に全国の保育園で起こりつつあります。

小川キャスター:
本末転倒ですね。
総裁選が行われますが、新総裁には何を期待しますか。

てぃ先生:
僕はこういう立場なので、とにかく保育、子育てのことを1ミリでも前向きに進めてくれる実効性のある方が嬉しいです。

小川キャスター:
保育士の皆さんが実感できるような環境の改善というのも期待したいですね。

てぃ先生:
保育は子どもだけの問題ではなく、社会全体の問題です。