県産さくらんぼの今年の生育や販売状況と、今後の対策について確認する会議がきょう開かれました。

今年の収穫量は、およそ8700トンと例年を大きく下回る見通しであることがわかりました。

県内のさくらんぼ農家やJA、県などが集まって開かれたきょうの会議では、今年のさくらんぼの収穫量や販売状況が報告されました。



それによりますと、今年は、昨年夏の猛暑の影響で、実がふたつ合わさったように成長し規格外となる「双子果(ふたごか)」や、収穫期に高温が続いた影響で実が熟しすぎ、出荷できなくなるなど収穫ロスが多く発生したということです。

そのため、今年の収穫量は、およそ8700トンと前年の1万3000トンを大きく下回る見通しです。

8000トン台まで減少するのは、平成以降で最低だった1994年の8570トン以来です。


また、実の大きさについても全体的に小玉傾向となりましたが、色づきはいずれの品種も良好だったということです。

会議ではこのほかにも、近年は気象状況などにより収穫量を予想するのが難しくなっていることや出荷規格について、簡素化を検討していくべきなどの意見が出されていました。

県農林水産部 星 里香子 部長「(8千700トンは)さくらんぼの産地としては非常に重たい数字。9月補正予算案での高温対策の支援の事業も検討していますので、様々な形での取り組みを皆様と一緒に進めていきたいと考えております」



県では、冷房設備などの資材を支援するほか、佐藤錦から暑さに強い品種にシフトしていくための植え替えの支援なども検討していくということです。