東京電力は、福島第一原発で予定していた溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の試験的な取り出しについて、直前の準備作業で誤りがあったことがわかり、22日の着手を断念しました。東京電力は、午後5時から会見を開き、原因は、パイプの接続の順番を誤ったことで、計5本あるパイプの置く位置を間違えていたと明らかにしました。

福島第一原発では、1号機から3号機まで、原発事故で溶け落ちて固まった核燃料=燃料デブリがおよそ880トンあるとみられ、取り出しが廃炉最大の課題です。東京電力は22日午前6時から、2号機の原子炉格納容器に通じる配管に装置を入れ、燃料デブリの試験的な取り出しに着手する予定でした。

しかし、22日朝、着手直前の準備作業で、取り出し装置を入れる押し込みパイプの接続の順番を間違えたことに作業員が気付き、22日の作業着手を断念しました。

東京電力によりますと、押し込みパイプは5本あり、長さ1.5メートル、重さ100キロほどで、形状が似ていました。5本はそれぞれ置く場所が決まっていましたが、置く場所を誤り、最初に接続すべきパイプが、4本目の位置に置かれていたということです。

提供・東京電力

東京電力は、ミスの原因を調べていて、今後の日程は調整中としています。