デジタル技術で救急搬送時の活動時間の短縮や情報の正確性の向上を目指す実証実験が、仙台市で始まりました。

19日から、仙台市太白区の仙台市救急ステーションなどでは救急搬送情報システムを活用した実証実験が始まっています。

これまで現場状況を紙に書いていた救急隊員がタブレットで病人などの情報を入力します。

このシステムでは免許証を撮影するだけで、名前や性別、年齢などの情報が入力できるなど、情報をはやく正しく記録することができます。また、口頭で伝えていた受け入れ要請もデータで共有できます。

同様のシステムを使うことで救急隊と医療機関の平均通話時間が46秒短縮されたり、現場の滞在時間が2分30秒減ったりしている自治体もあるということです。

仙台市消防局救急部救急企画課 佐々木隆広課長:
「病院が1回で決まらなければ、同じ情報を何度も伝えなければいけない。1つのデジタル情報として病院に伝えるのは正確な情報をより効率よく病院に伝えることができる」

仙台市消防局救急部救急企画課 佐々木隆広課長

仙台市では、昨年救急出動件数が6万4830件と過去最多を記録し、高齢化などで今後も増加が見込まれています。仙台市の実証実験は来年1月まで行われます。