紛争時の民間人や捕虜などの保護を定めた「ジュネーブ条約」の採択から75年を迎えた12日、赤十字国際委員会のスポリアリッチ総裁が会見を行い、各国に国際人道法の順守を求めました。
赤十字国際委員会 スポリアリッチ総裁
「記念すべき日ですが、こんな見出しをつけたいと思います。『国際人道法は、暴力を正当化するために押しつぶされ、軽視され、傷つけられている』」
スポリアリッチ総裁は、このように述べたうえで、「世界は、これまで以上に積極的に、この枠組みに関わっていかなければならない」と強調しました。
総裁は、世界の紛争は採択から50年の際には20しかなかったものの、いまや120以上に増えたと指摘しました。
また、パレスチナやウクライナでの紛争が取り上げられることが多いとしたうえで、他にもスーダンやコロンビア、イエメンなど多くの犠牲が生まれている紛争に目を向けるよう訴えました。
これまで、赤十字国際委員会は、中立の立場から、ガザ地区でイスラム組織ハマスから解放された人質の引き渡しなどに関わってきました。
総裁は、イスラエルとハマスの双方に対し、合意を見いだせるよう協力を求め、「さらなる解放への希望をあきらめない」と話しました。
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