熊本市の慈恵病院が、生みの親が育てられない赤ちゃんについて、社会的な受け皿の拡充を訴えました。

慈恵病院 蓮田健院長「できるだけ早くに家庭的な環境に託さなければいけない。ところが、現状ではその受け皿がなかなかない」

慈恵病院では、「こうのとりのゆりかご」や内密出産の制度を導入しています。しかし、こうした制度などで預かっている赤ちゃんのうち、8月6日の段階で7人の引き受け先が見つからなかったということです。

その後、8月8日までに5人の引き受け先が見つかりましたが、蓮田健(はすだ たけし)院長は、熊本県内での里親などへの委託率が福岡市と比べて低いことが背景にあるとして、「周辺の県とも協力して引き受け先を確保することのほか、特別養子縁組と里親の制度を広く知ってもらうことが必要」と訴えました。

【里親などへの委託率】
・福岡市:59.3%(全国で最も高い)
・熊本県:13.3%