8日の山口県内の最高気温は、岩国市・広瀬で38.1度。危険な暑さが続いています。
熱中症警戒アラートは先月21日以来18日連続で発表され、危険な暑さと隣り合わせで生活をしなくてはなりません。工夫をしながら暑さに対応している人を紹介します。

夏休みの間も行われている部活動。
こまめな水分補給や休憩など熱中症対策が欠かせません。
リスクを減らそうと、時間帯を工夫して練習に取り組む宇部市の高校を取材しました。
朝7時。
宇部高校ラグビー部の練習が始まりました。
午前8時半ごろから始まる課外授業の前に、1時間の練習です。この時の気温は、およそ30度。
涼しい風が吹くなか、パスやゲーム形式の練習を行いました。
男子ラグビー部 顧問 岩本隆治教諭
「暑いなかでやってしまうとそればっかり頭に走ったり体力が弱ってしまうので、このテンポでできるのはこの時間帯かなという感じがしますね」
日中より涼しいとはいえ、熱中症対策は欠かせません。マネージャーがこまめに水を手渡します。
部員がつらそうにしていないか、表情や様子を観察します。ラグビー部の練習は課外授業を挟んで、早朝と昼過ぎに1時間ずつ、分散して行います。
時間は部員らが決めました。
部員
「涼しいし、この後の課外にもけっこう頭がさえて集中できるので、いいと思います」
部員
「(気をつけていることは)朝練が早いっていうのもあるんですけど、早く寝るようにして、ちゃんと朝食はお母さんのおいしいごはんを食べるようにしてます」
県消防保安課によると、昨年度、県内の熱中症による部活動中の救急搬送は小中高校合わせて40件ありました。
今年度は先月末までに、すでに32件救急搬送されています。
県は去年、ガイドラインを策定し、「暑さ指数=WBGT」を活用した対策を示しています。
「暑さ指数」が31以上などで原則運動は中止とされ、学校が決めます。
午後1時半。課外授業が終わり、ラグビー部は屋内で1時間のウエイトトレーニングです。
岩本教諭
「熱中症アラートが頻繁に出てくる中で運動制限まで加わってきているので、そのなかで生徒が体調不良を起こさないように、十分スタッフでありマネージャーがそこまで配慮してやらないといけないなと思っています」
部活動によって環境や条件が違うため、それぞれの特性に合った暑さ対策に取り組んでいるそうです。
岩本教諭は「ラグビーは試合時間が決まっているので、短時間集中の練習をしやすい。野球やテニスは延長戦などあるため、それに対応した練習が必要。スポーツごとに特性が違うので、全てに当てはまる訳ではない」と話していました。