岡選手の強さは「美しい体操」と「強心臓」

齋藤キャスター:
そして、種目別の鉄棒では金メダルを獲得しました。遠くでキャッチする“攻めのコールマン”の姿勢が高得点に繋がったといいます。

谷川翔 選手:
離れ技は肘を曲げて掴むと減点になってしまいます。しかし、鉄棒から遠く離れると落下のリスクがあります。そのギリギリをオリンピックの舞台で攻められるのが強心臓だなと思います。

齋藤キャスター:
岡選手が2番目に演技をした後から、着地失敗や落下などが相次ぎました。ノーミスの演技というのは、後半の選手にプレッシャーを与えることにもなったのでしょうか。

谷川翔 選手:
やはり2番手で14.533というスコアが出たら、それを越える演技をしようとするので、心の余裕がなくなって、狙いにいきすぎてしまったのかなと思います。

また、海外で使われる器具は硬く、転倒する選手が多かったですが、それにも岡選手は当たり前のように対応してきたのがまたすごいなと思います。

井上貴博キャスター:
ミスはつきものですが、あれほどの大減点を8人中6人がするのはオリンピックの歴史のなかでもそうないですよね。

谷川翔 選手:
これだけ失敗が出るのはあまり見たことがないです。岡選手が「いつも通りにミスをしないでやりきった」というのがこの金メダルにつながったと感じました。

齋藤キャスター:
岡選手は今後について「もっと強くなって、内村航平さんがやってきたように常に勝ち続けられる選手になりたい」と話してます。

谷川翔 選手:
周りの選手たちは、「岡選手に勝つぞ」という思いで頑張るので、相当プレッシャーはかかると思います。でもそれすらも乗り越えていけるような雰囲気を感じます。

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<プロフィール>
谷川翔さん

体操選手 2022年世界選手権 日本代表
谷川航選手の弟