31日午後9時すぎに円相場が1ドル=150円を割り込みました。およそ4か月ぶりの円高・ドル安水準です。背景にあるのは、この日、短期金利を0.25%に引き上げることを決めた日銀・植田総裁の発言です。今後の円相場の見通しは?私たちの生活への影響は?
大手銀行3行は普通預金金利を5倍に引き上げ

スーパーの担当者は頭を悩ませていました。
スーパーセルシオ和田町店 久保田浩二さん(7月31日)
「税抜き価格で169円の販売のところ、8月以降は179円。(別の商品は)20円の税抜きの値上げ」
帝国データバンクによると、8月1日から食品642品目が値上げとなります。
買い物客
「600品目となるとかなり家計に大打撃受けちゃうので困っちゃいます」
歴史的な円安による物価高です。

日本銀行 植田和男 総裁(7月31日午後3時半すぎ)
「円安の物価への影響ですけれども、重要なリスクとして認識して、政策判断の一つの理由とした」
7月31日、日銀は追加の利上げを決定しました。0%~0.1%程度としていた短期金利(誘導目標)を、0.25%に引き上げます。

この利上げで、5ポイント以上も開いているアメリカと金利差が縮まり、“超円安”が少しやわらぐ可能性もあります。
31日午後9時半ごろには、一時1ドル=149円台をつけました。

また、気になるのは家計への影響です。銀行預金の金利が上がります。
利上げを受けて、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行は、普通預金金利を年0.02%から0.10%に引き上げると発表しました。これまでの5倍にあたります。