9月にアメリカが利下げに踏み切れば…家計に影響する“2つのシナリオ”
小川彩佳キャスター:
一方で、生活を苦しめている物価高、歴史的円安という局面で見ると、一息つけるのか。その場合、どの程度の一息になるのでしょうか。

片山薫 記者:
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストに聞きました。
植野大作さんによると、アメリカが9月に利下げに踏み切れば、年内から年明けにも1ドル=145円前後もあり得るそうです。これがメインシナリオです。
仮にしばらく利下げ見送りになった場合、1ドル=150円台後半になる可能性も指摘しました。
トラウデン直美さん:
日本としては、どちらの方が都合がいいのでしょうか。

片山薫 記者:
家計にとっては145円や140円台はいいことだと思います。逆に、また円安が進むとマインドが下がってしまうので、リスクになるからこそ、日銀は利上げする判断をしたということです。
トラウデン直美さん:
ただ、今後も利上げをしていこうと発言があったと思いますが、企業としては賃金を上げづらくなってきませんか。
片山薫 記者:
ギリギリのところまで日銀の植田総裁は考えるでしょう。確かに、上げられる企業と上げられない企業は出てくると思います。
小川キャスター:
そして9月には自民党の総裁選もあります。「9月」が1つのターニングポイントになりそうです。
========
<プロフィール>
片山薫 記者
23ジャーナリスト
元経済部筆頭デスク 財務省や経産省・農水省などを担当
趣味はハイキング 育児休暇中に家事をイチから学ぶ
トラウデン直美さん
慶応大学法学部卒
環境問題やSDGsについて積極的に発信