投票まであと100日余り ハリス氏の戦い方とは!?

投票まで残り100日余り。選挙戦を占う上で、杉田さんはハリス氏の戦い方に注目している。

共同通信 客員論説委員 杉田弘毅氏:
アメリカの大統領選は物語を作っていくってことが大事。人々が自分のいろいろうまくいかない人生や苦労とか、それに対しこの政治家の人はわかってくれていると心に染み込むような物語で言えるか言えないかが、票が取れる取れないの分岐点になっていく。

カマラ・ハリスのナラティブ(物語)はこれまでの彼女の演説を聞いていると、「女性・黒人vs白人男性」という構図。この女性・黒人というのは常に白人男性によって虐げられていると。虐げられている象徴が、中絶の判決で女性の権利が奪われたと。もう一つ、ハリス氏は検事としてやってきたので、明らかに「自分は正義の味方で、悪い奴を裁くのが私の仕事」という物語を作っている。「(トランプ氏は)自分が有罪になって刑務所に入らないようにうまく逃げ切ろうとしているけれども、私はそういうことを許さない」と。これは確かに有効なナラティブ(物語)であるとは思う。

そしてオバマ元大統領が7月26日、自身のSNSで妻のミシェルさんとともに、大統領選の民主党候補としてハリス副大統領を支持すると表明。ハリス氏はオバマ夫妻から電話を受ける様子を撮影した動画を公開した。

オバマ元大統領「ミシェル(夫人)と私はあなたを支持します。あなたが選挙に勝利し大統領執務室に入るためできることは何でもさせてもらう」

アメリカの大統領選挙、全国平均の支持率でひっくり返してきたというのも大きな変化だが、一番大事なのは激戦州の支持率。保守系といわれるFOXニュースの最新の世論調査でも、ウィスコンシン州でハリス氏がトランプ氏に1ポイント差まで迫っている。それからミシガン州、ペンシルベニア州では並んでいるといったような調査まで出てきている。いよいよ大統領選挙が面白くなってきた。

(BS-TBS『Bizスクエア』 7月27日放送より)