夏の長崎港を舞台に繰り広げられる「長崎ペーロン選手権大会」。出場する22チームの中に唯一「中学生のチーム」があります。大人に負けじと闘志を燃やす子供たちの暑い夏と熱い心を取材しました。

「よーいはい!1・2、1・2・3」
速く。力強く。己の力だけで船をこぎ進めるペーロン。

本番は7月28日。去年に続いて出場する中学校合同チーム。キャプテンを務めるのは香焼中学校3年・江川紬さんです。「最後まであきらめずにやっている姿を見せたいです」

日々猛練習に励む中学生チーム。大会初参加のチームメイト山口美緒さんはキャプテンについて「マジで話しやすい。」
毎熊ひよりさんは「まじめな部分もあるんですけど、ばかげた部分が多くて。でも面白くて大好きです。」

ペーロンが盛んな香焼で生まれた江川さん。兄姉全員がペーロンをしていたこともあり、幼いころからペーロンが大好き。ペーロンにかける情熱は誰にも負けません。

KNFD中学校合同チーム江川紬キャプテン:
「3年生だしチームを引っ張っていく存在にならないとなと思って(キャプテンを)やってみようと思いました。」「(去年は)一週間くらい前にチーム全体でコロナが流行ってて、あんまりいい結果じゃなかったですね。」

4年ぶりの開催となった去年の大会。中学校合同チームは大人と並んで「職域の部」に出場しましたが、あと一歩で決勝進出を逃しました。
実況「少し遅れて香焼・野母崎中学校ペーロン部!奮闘しました!」

今回は香焼中学校のほかに野母崎・深堀・土井首中学校も加わった4校合同チームです。他にも部活に入っている生徒は部活後に練習に参加。今月に入ってからは毎日休まず練習に励んできました。

江川さんは船の先頭で櫂を漕ぐ「一番櫂」。ペーロンの花形です。

本番のコースは往復1150メートル。時間にして5分以上全力で漕ぎ続けなければなりません。真夏の海の上。体力も気力も求められます。
「どっちがきつい?部活とこれ」「さすがにこれ。」「ペーロンやろ」

手にできた「まめ」が猛練習の証です。
指導は舵取り兼監督の北原和好さん。愛の檄が子ども達に降り注ぎます。
「試合と思って集中せろ」

およそ20年、北原さんは地区の子どもたちを指導してきました。
北原和好監督:
「10年20年後に(子どもたちが)ふるさとに帰ってきた時に、ここでペーロンしよったなというのを思い出して、帰ってきたいなという気持ちを持ってくれればなと。中学生に教える場を長く続けていきたい」

練習には毎日多くの保護者が、こぞって差し入れなどのサポートに訪れます。年々子どもの数は減っていますが、ペーロンは地区の宝、次の世代につないでいきたい大切な文化なのです。

キャプテンの母親 江川奈美さん:
「もう順位に関係なくあの舞台で思い出として残せていけたらいいなって。その次(子どもたち)が乗ってくれれば次につなげられるような感じでいけたらいいなって。」

優勝して校歌を歌うのが目標です。
地域の期待を背負って去年以上の速さを目指す中学校合同チーム。
長崎南部旋風を巻き起こせるか?出漕は7月28日です。

KNFD中学校合同チーム 江川紬キャプテン:
「3年生が頼れるような存在になって、本番頑張りたいと思います。」「最後まであきらめずにやってる姿を見せたいです。」
Q江川さんはペーロン好きですか?
「好きです。大好きです。めっちゃ好きです」

「いっちょになってむーで!(ひとつになろう!)おー!」