健康被害が相次いでる紅麹サプリの問題をめぐり、小林製薬は23日、外部の弁護士による調査報告書を公表しました。報告書から見えてきたのは現場で常態化していた「人手不足」でした。


 小林製薬の「紅麹」成分入りのサプリメントを巡っては、今年1月に健康被害を把握したものの、国や自治体への報告は2か月以上すぎたあとで、対応の遅れが指摘されていました。

常態化していた「人手不足」

 小林製薬の紅麹関連事業は3年前から売り上げが2倍になるなど、ここ数年で拡大していて、製造用のタンクを増設するなど生産力の強化が図られてきたといいます。しかし、一方で生産ラインの品質管理を含めた業務については現場の担当者にほぼ一任される状況となっていて、「人手不足」が常態化していたことが調査で明らかになりました。

 さらに、聞き取り調査の中ではこれまでの現場の杜撰な管理状況も見えてきたといいます。

「原料を乾燥させる装置が壊れて一定時間放置されることがあった」
「乾燥工程で使われる排気ダクトが目詰まりしていた」

そして・・・

「培養タンクの内側に青カビが付着していたことがあった」

このことを品質管理担当者に伝えると「青カビはある程度は混じることがある」といわれ問題視されなかったといいます。