ウイスキーといえば寒い地域で長期間の熟成が必要とされていましたが、その常識を覆す台湾のウイスキーが今、世界の注目を集めています。いったいどんなウイスキーなのでしょうか?
台北市内のバー。お客さんが飲んでいるのは、台湾で作られたウイスキー「KAVALAN」です。
韓国人の観光客
「韓国でもすごく有名で、私も1本持っています。他の味を試したくてきました」
一体、どのようなウイスキーなのでしょうか?
台湾北東部・宜蘭県。「KAVALAN」とは、この地域で暮らしていた先住民族の名前。豊かな緑に囲まれた場所に、その蒸留所はありました。
蒸留所のガイド
「およそ10時間かけて蒸留していきます」
ウイスキーのつくりかたはこうです。まず、大麦の麦芽を糖化・発酵。その後、蒸留を経てできた透明の液体を樽詰め。樽の中で長い時間をかけて熟成させることで完成します。
そもそもウイスキーはスコットランドなど「寒い地域」で、しかも10年以上熟成しないと質の高いものは作れないという、業界の固定観念がありました。
しかし…
蒸留所のガイド
「ここは常温なので、外気温の影響を大きく受けますし、夏場は40度近くに上がることもあります」
台湾は亜熱帯。樽で熟成させる過程で水分やアルコール分の一部が蒸発することを、ウイスキー業界では「天使の分け前」といいますが、高温多湿の台湾では天使がたくさんの「分け前」を持って行ってしまうという大きな壁が。これをある方法で克服します。
「短期熟成」です。
蒸留所のガイド
「樽の風味を(年間を通じて)吸収し続けるので、他の地域のウイスキーよりも3~4倍ほど早く熟成するのです」
熟成期間を通常の4分の1にすることで、亜熱帯でも質の良いウイスキーをつくることに成功したのです。
さらに、亜熱帯ならではのこんな特徴も…
記者
「はちみつのような甘い香りがします。果実味があって、フルーツのような甘みを感じます」
台湾の気候や水とあいまって、パイナップルやマンゴーのような南国らしい味わいのウイスキーが生まれたのです。
2008年に誕生した「KAVALAN」。わずか2年後の2010年、世界で最も権威あるウイスキーの品評会で1位を獲得し、今では年間1000万本を生産する台湾を代表するブランドに成長しました。
KAVALANウイスキー 広報担当
「私たちがウイスキーをつくりはじめた当初は、台湾でウイスキーをつくることなんてできないという人もたくさんいました。しかし今、私たちは60か国に輸出しており、世界中の人がカバランを愛してくれています」
ウイスキー業界の常識を覆した台湾のKAVALANウイスキー。その人気はさらに高まりそうです。
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