消防と続けたやりとり

通報の際に活用されたのが『Live119』です。

『Live119』は、通報した人が現場の映像を消防に送ることで、実状に即したアドバイスを消防から受けながら処置ができるというものです。

梓さん「状況を伝えたら『こうしてください』とはっきり言ってもらえたので私たちも迷いなくできた。心強かったです」

秦さんたちはスマートフォンに送られてきた心臓マッサージの動画を見ながら応急処置。こうして適切に対応したことで、男性の命を救うことができました。

動画を見ながらの応急処置(再現)

『Live119』どうやって使う?

熊本市消防局に、『Live119』の使い方のデモンストレーションをしてもらいました。

消防『119番です。火事ですか?救急ですか?』
「救急です」 
消防『はい、どうされましたか?』

通報後、スマートフォンにショートメッセージが送られ、URLをタップすると現場の映像を消防に送ることができます。

消防『こちらで呼吸の確認をします。お腹の上がり下がりがない状況ですので心臓マッサージを始めたいのでご協力いただけますか?』

アドバイスを受けながら、さらに心臓マッサージの動画も見ながら応急処置を進めます。

広がる『Live119』のいま 課題は

熊本市消防局 松村優子 副課長「言葉では表せないような状況がわかるので、消防が出場するときに戦術を練れる」

全国の消防局で導入が進む『Live119』。火事の通報にも活用されていて、熊本市消防局での活用件数は1年間(2023年5月15日~2024年5月14日)で178件、救急で動画が活用されたのは今回が初めてでした。

ただ、熊本県内では熊本市消防局管内でしか導入されておらず、今後は対象地域の拡大が課題となります。