捜索システムにも“個人情報の壁”
片口さんの次女 明美さん「いつまでおらんなんがよっていうことは何回も聞かれたんですよね。分かったという状況で入ってもらってたらまた違ったのかな」
明美さんは、納得しないまま父親を入所させてしまったことが心残りになっています。

片口さんが遺体で見つかったのは、姿を消してから6日目。その間、無事見つける手立てはなかったのでしょうか?
情報公開請求で県警の捜査資料を入手しました。

それによりますと県警は、通報のおよそ2時間後に行方不明者の情報を登録している人にメールで知らせる「安全情報ネット」で片口さんの特徴や服装などを配信しています。

しかし、当時、およそ2万人が登録していた「安全情報ネット」で、片口さんの情報は寄せられませんでした。配信するメールに顔写真を載せられないことなどがその一因とみられます。

富山県警人身安全・少年課 三島大輔次席「個人情報の問題があります。実名報道を望まれた場合においても人権に配慮する必要があります」

一方、片口さんが住む富山市には警察とは別に、認知症高齢者を捜索する「見守りネットワーク」があります。