広島県福山市のふくやま書道美術館で、書の線や形、色の違いに注目した所蔵品展が開かれています。

会場には39点の、雰囲気が全く異なる軸や屏風作品が並んでいます。

こちらの作品。右は前衛書家・上田桑鳩 、左は内閣総理大臣を務め能書家で知られる 犬養木堂 で、線の勢いが異なります。木堂の書は勢いよく右上がりな字の形をしています。

ふくやま書道美術館 笠原綺華 学芸員
「「天」の文字の左払いを見ていただくと、非常に鋭さを感じられる」

一方、桑鳩は丸みを帯びた書体です。木堂の書を「厳しさ」ととらえたら、桑鳩は「優しさ」といった印象です。

左端と真ん中の作品は、福山市名誉市民の書家・栗原蘆水 氏の書です。注目は、墨色の濃淡です。

ふくやま書道美術館 笠原綺華 学芸員
「黒い方は、力強さだったり、勢いを感じられるものだと思います」

会期は、8月25日までです。