山形市消防本部ではきょうから、救急搬送の際に傷病者の情報を病院にデジタルデータで送ることができるシステムの運用が始まりました。

これにより、病院への搬送が早くなることが期待されます。

きょう、山形市消防本部に東北で初めて導入されたのは「救急医療情報共有システム」です。



これは主に救急車で活用されるもので、傷病者の保険証などの身分証とお薬手帳をデジタル端末で読み取ることで、データ化された傷病者の情報を病院に送ることができるシステムです。

山形市消防本部救急救命課 西村将輝 課長補佐「これまでは紙や電話で状況を伝えてやりとりをしていたが、医療機関と救急隊と常に(情報を)共有することで現場滞在時間が短くなる」


現場の様子「先ほど27歳の男性の情報送りましたがいかがでしょうか、こちらの患者さんの受け入れいかがでしょうか」



これまでは救急隊が電話で病院に情報を伝えていましたが、データで事前に情報を送ることができるようになり、受け入れ病院を探す時間が短縮できるということです。



山形市消防本部では去年、救急車の出動件数が1万2742件と過去最多になり、こうした効率化が急務となっています。



山形市消防本部救急救命課 西村将輝 課長補佐「この救急医療情報共有システムを使うことで、なるべく早く医療機関に搬送して治療が受けられるように、ますます搬送の迅速化に取り組んでいきたい」



受け入れ病院の決定に時間がかかる場合には、複数の病院に一斉に受け入れ可能か聞く機能もあります。



今後は山形市消防本部の管轄地域以外でも実証実験が行われ、県内11の市と町で導入を目指しているということです。