移住者が移住者をサポートする体制が整う陸前高田市。実際に市内にはどのような空き家があるのでしょうか?

(今井アナウンサー)
「市街地から車で6分。米崎町にやってきました」
(髙橋諒さん)
「こちらの2軒が、私が相談を受けて空き家バンクに登録している物件です」

築59年のこちらの2階建ての住宅は、広さと12LDKという部屋の多さが魅力です。和室が多く、ふすまを開けたままにすれば大空間としても利用できます。そして2階に進むと…

(髙橋諒さん)
「こちらは広いベランダもあります。」
(今井アナウンサー)
「良い眺めですね。遠くには…広田湾ですか?海も見えます。風が気持ち良いです」

さらに、この物件にはある秘密が…

(髙橋諒さん)
「建物に加えまして、こちらの作業場と蔵と、あとはこちらに、なんとリンゴ畑もついています」
(今井アナウンサー)
「え、この畑も!?」

就農希望者向けの物件には広さ700坪のリンゴ畑があり、実りの季節には海風が運ぶリンゴの甘い香りに癒されそうです。また空き家が、保育園として利用されている例もあり、活用の幅は無限大です。

(髙橋諒さん)
「空き家っていうのは色んな状況、条件に合う物件が必ず出てくるので、自分のやりたいことが実現できるのが、空き家の良いところかなと思います」

今まで、電気がともらなかった空き家に人が住み、灯りが付く。髙橋さんの仕事は、震災後に人口減少が加速した地域の安全とコミュニティの活性化にもつながっています。その一方で市内あるおよそ1000軒の空き家のうち、空き家バンクへの登録は現在70軒にとどまっていて課題もあります。

(髙橋諒さん)
「地域を盛り上げる、ポジティブな過疎地。過疎地っていうと、マイナスなイメージですが、地域で生きている人たちでどんどん盛り上げて、小さいながらも楽しく過ごしていく、という町をモットーにして、空き家の魅力をより発信して、利活用に進めるよう尽力していきたいと思っています」