米軍が8日、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を強行したことについて、県は9日、沖縄防衛局などに抗議しました。
米軍のパラシュート降下訓練をめぐっては、日米合意で原則、伊江島で実施することになっていますが、県や地元自治体が反対の声を上げるなか、8日も訓練が強硬されました。これで、1年間の訓練数では最多、今年に入って5回目となりました。
▽池田副知事 「(米軍は)良き隣人でありたいという話をよくしている。しかしながら、米軍人による凶悪事件が相次ぐなかこのような訓練を行うということは、良き隣人とは程遠い存在としか思えないのではないか」
池田副知事は9日、沖縄防衛局の伊藤局長と、外務省の宮川沖縄担当大使を県庁に呼び、「ほぼ毎月(嘉手納基地で)実施する状況は、“例外的な場合”に当たらないのではないか」と指摘したうえで、嘉手納基地で訓練を実施しないよう米軍に働きかけることを求めました。
これに対し沖縄防衛局の伊藤局長は、「伊江島の滑走路での訓練再開を引き続き働きかける努力をする」と述べた一方で、「県外では実施困難な必要最小限のものを嘉手納で実施していると説明を受けている」として、8日の訓練も“例外的な場合”に該当するとの認識を示しています。