ゴールデンウィークでにぎわう静岡県島田市内の観光地で、交通誘導の業務にあたっていた60代の男性警備員の男性が、行方不明となっていた2歳の男の子を見つけ、無事保護しました。「このままでは、まずい」。男性警備員のとっさの判断が、最悪の事態を防ぎました。

静岡県掛川市に住む警備員の久米進さん(66)、2024年5月4日、ゴールデンウィークでにぎわう島田市の観光名所「蓬莱橋」の臨時駐車場で、やってくる観光バスなどの誘導の仕事にあたっていました。

その日は、交通量が多かったといいます。車の行き来に注意を払うなか、久米さんの目に飛び込んだのは、靴も履かず、ひとりでとぼとぼと歩く大人の腰ほどの背丈の男の子の姿でした。

「何をしているのかな、おかしいな、ひとりなのかな。車にひかれたら大変だし、危ないし、誰かに連れ去られたら、それこそまずいと思った」

久米さんはとっさに男の子に駆け寄り、声をかけたといいます。

「子どもは『あっち、あっち』としか言わないし、周辺を10分ぐらい歩いた」

久米さんは、男の子を抱きかかえると、無線で別の警備員に連絡を取りながら、男の子の家族がいないか、一緒に探しながら歩いたといいます。

ちょうどそのころ、島田警察署に1本の電話が入りました。