さよなら聖徳太子

そもそもお札に肖像画を使うのは、偽札が作りにくいからという理由があります。人間の目というものは、人の表情の微妙な違いも見分けることができるから、というのが理由です。

一説には聖徳太子は表情が読みにくいというのが太子引退の理由のひとつとされた、というまことしやかな話もありました。

聖徳太子(593-622) 冠位十二階や十七条憲法を定め、中央集権国家体制の確立をはかるほか、仏教を篤く信仰して興隆に努めました。

しかし、今となっては電子マネーやEコマースの普及で、お札自体を使うことが少なくなりました。じつは昭和59年にも「これからはクレジットカード」と言われたものです。今はその完成期なのでしょう。

昭和59年当時は「クレジットカード」が時代の最先端でした。

ちなみに初期の聖徳太子の1万円札はやはり重みがあって、昭和33年には、1枚でお米が103kgも買えたのだそうです。