
南風原町にある県立南部医療センター・子ども医療センター。先月から子どもの感染が増え続け、現在小児科では新型コロナ専用病床8床のうち7床が埋まっています。
県立南部医療センター・子ども医療センター 張慶哲医師
「一旦夜間の一時診療を止めざるを得ない今、そういう状態。(小児の新型コロナ患者)ほぼ全例当院で子どもの入院を受けているんですけど、成人の入院が多いことによって小児の入院も自由にとれないというのが県内の状況ですね。」
これまでとは違い、第7波では基礎疾患を持つ子ども以外の入院も増えていると言います。

県立南部医療センター・子ども医療センター 張慶哲医師
「有熱性痙攣といって熱が出て痙攣する病気が小児ではコロナに限らずあるんですけども、コロナだとこの熱性痙攣の方が結構多くて、元々特に病気があるわけじゃないけど痙攣で入院になると、こういう人が非常に多いですね」
熱性痙攣とは生後6か月から6歳くらいまでの子供にみられ、38度以上の急な発熱に伴って意識障害や痙攣を引き起こす病気です。日本小児科学会によるとオミクロン株では熱性痙攣の割合がデルタ株に比べ増加しているといいます。
さらに、張医師は新型コロナとそれ以外の感染症の同時流行への警戒を強めています。

県立南部医療センター・子ども医療センター 張慶哲医師
「RSウイルスは今ちょっと流行しかけています。まだ大きな流行になっていないですけど。このままだったら広がっていく可能性があるかなと思ってみています。」
「RSウイルスとかインフルエンザとか、子供に特に悪さをしたり集中治療が必要になったりするようなウイルスが同時に流行するようになると、僕らも“ちょっと想像したくない”なというくらいの状況になりかねませんのでここは強く懸念していますね。」
県内では大きな流行にはなっていないものの、全国で流行しているRSウイルスや手足口病、インフルエンザなど子どもがかかりやすい感染症も徐々に増え始めていて注意が必要だと話します。

県立南部医療センター・子ども医療センター 張慶哲医師
「この辺が流行していくるとコロナ以外の病棟も埋まってきますし、全体的な入院の病床がどうなっていくのか不安はある。他都道府県の様子を聞いていると、やはり人の交流も県内だけでなく県外との交流もかなり増えてきていますので時間の問題なのかなとみています。」
お盆明け、感染者の増加も懸念される中、小児医療の現場では更なるひっ迫に警戒を強めています。