きょう6月20日は、国連が定める「世界難民の日」。紛争などによって故郷を追われている人の数は、日本の人口に匹敵する1億2000万人に上っています。避難した先では、多くの難民が「働くこと」の悩みに直面しています。
神奈川県で衣料品販売員として働くニン・サン・ホイさん。ミャンマーから逃れてきた「難民」です。
ミャンマーからの「難民」 ニン・サン・ホイさん
「日本に来てから全部初めてやることばかり。(裾直しは)最初は1本20分でも終わらなかった」
日本で働き始めて6年が経ち、今では、パンツの裾直しは1本10分以内でできます。
しかし、日本に望んで来たわけではありません。
ミャンマーからの「難民」 ニン・サン・ホイさん
「自分の国が政治的な問題があったので、生活できないくらい大変なところになった。自分の国を出ざるを得ない状態になった」
今もミャンマーに残る家族とはなかなか連絡がとれません。
ミャンマーからの「難民」 ニン・サン・ホイさん
「(家族が)本当に生きているかなというのばかり、苦しく暮らしている。自分が家族のために頑張らなきゃと思って、できるだけ笑顔で毎日仕事しています」
サンさんのような難民は増え続けています。
今年5月の時点で、日本の人口に匹敵する世界で1億2000万人。
難民が避難先で直面するのが「働く先をどう見つけ自立するのか」。
きのう開かれたイベントでも、難民の「仕事」の問題が訴えられました。
UNHCR 伊藤礼樹 駐日代表
「職業訓練・就労・自立。難民にパートナーとして寄り添い、自立できるようなかたちが難民問題の解決に繋がる」
サンさんが働いている会社では2011年から採用を始め、現在、全国で60人が働いています。
ファーストリテイリング 柳井康治 取締役
「世界中でお店をやっている。その場で働く機会を提供できるなら貢献できる。(将来的には)人手不足を解消する一つのオプションとしては考えられる」
増え続ける難民。日本でも受け入れが進めば、ますます「働き先とその支援をどうするのか」が社会全体で問われることになります。
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