維新が政治資金規正法の改正案に反対する方針 岸田総理の打つ手は?

小川彩佳キャスター:
まず維新が、政治資金規正法の改正案に、参議院では反対する方針という速報が入ってきました。

ジャーナリスト 星浩さん:
旧文通費をめぐって、自民党の対応が不誠実だということで反対しています。岸田さん側からすると、維新を取り込んだと思っていたのですが、維新が離反するということで、会期末はさらに波乱含みということになりますね。

小川キャスター:
そして、野党だけでなく、ついに与党内からも事実上の退陣要求ということですが…。

ジャーナリスト 星浩さん:
17日から、会期末の23日までの5日間は、岸田さんにとって命運を握る5日間になると思います。

内閣不信任案や党首討論が予定されていますが、実はこの1年ぐらい、この6月にかけて、岸田さんはいろんなことを仕掛けてきました。定額減税や賃上げ、それから“訪米・外交の岸田”をアピールするなどです。

それで政治資金規正法の改正案で、少しは人気を取り戻したいということだったのですが、すべて上手くいかず、支持率は低迷したままになっているわけですね。

小川キャスター:
となると、岸田総理としては次の手はあるのでしょうか?

ジャーナリスト 星浩さん:
自民党が敗北必至、政権交代の可能性もあるので、解散という手はなかなか打ちづらいです。

もし岸田さんが解散を見送って、今度は総裁選挙に出ることにシフトすると、これはしかし、なかなかそう簡単ではありません。

たとえば岸田さんが総裁選挙に出ても、党内の支持を集められるとは限らず、実は自民党68年の歴史で現役の総理が敗れたのは1回しかないです。福田赳夫さんが1978年に敗れただけで、岸田さんは第2の福田赳夫さんになってしまう可能性もあります。

もう一つは3年前の菅義偉さんのように、総裁選挙に出ても勝ち目なしということで、不出馬に追い込まれて退陣をするという事態になりかねません。岸田さんにとっては、まさに茨の道が待っているということだと思います。

==========
<プロフィール>
星浩 さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年