松本さんは、季節によって働く場所を変え複数の仕事をする“マルチワーカー”。
去年の秋は稲刈りの仕事を、冬には除雪の仕事をして、また今年コメ作りに向けてこの春に農業の現場へ戻ってきたのです。

こんな新たな働き方を提供しているのが、十日町市で去年発足した特定地域づくり事業協同組合・『TOMOWORK(トモワーク)』です。

【TOMOWORK理事兼事務局長 大塚眞さん】
「十日町市という地域は“豪雪地”ということもあって、通年の雇用が難しかったり、人手不足という問題がある。そういったところを少しでも緩和して、いわゆる人材の供給源というか、人材バンクというか、“地域全体の人事部”のような立場になれたらいいなと」

TOMOWORKは、地域の事業者が集まって設立した事業協働組合で、TOMOWORKが移住者などを正規職員として雇い、夏には農業や林業、冬には除雪作業…といったように、事業者が人手を必要とする時期に合わせて複数の職場に派遣します。

事業者にとっては、季節の影響を受ける仕事や忙しい時期に波のある仕事でも、それぞれを組み合わせることで、年間を通じた雇用を生み出すことができ、移住者などにとっては、安定した給与に社会保険も備わり、働くことができるしくみです。