3回目以降の申請 強制送還可能に
藤森祥平キャスター:
10日施行された「改正入管難民法」。法務省は在留資格を失った外国人が日本での滞在を延長するために難民申請を続けている点を問題視しています。

一方、6月7日の会見で小泉龍司法務大臣は今回の改正について、「ルールに違反した者には厳正に対処し、保護すべき者は確実に保護する。共生社会の基盤をつくる重要な制度改正」であると話をしています。
小川彩佳キャスター:
国によりますと帰国を拒むために申請を繰り返すケースがあったということですが、今回の改正法は国に帰ると迫害されてしまう、保護が本当に必要な方たちが強制送還されてしまう恐れがあるという指摘があるわけですね。

英語通訳・翻訳者 キニマンス塚本ニキさん:
人の命を命とみなさないルールを守れという方が無理であって、作られたルールを守れないから難民としての、すごく切羽詰まった状況にあるというところを無視して、“ルールに従ってください”と言っている。これは本当に人の命を奪う改悪だと思います。
今日もSNSで見たのですが、ロヒンギャの人々のことを、テロ組織だという全く根拠のない悪質なデマが出回っていて、それに1万の“いいね”がついていました。こういった何の根拠もないけど“何となく嫌だ”“何となく外国人難民なんて得体のしれないものは入ってきて欲しくない”というゼノフォビアがすごく蔓延してるなっていうのを感じます。
それと同時に世論も変わっていると思います。曲がりなりにも難民条約加盟国として、日本はその国際社会の責務として、やらないといけないことはあるのですが、まだ去年の段階では303人しか認定されませんでした。これも1%とか2%とか言われていますが、こんな日本で国際社会からどう見られるのだろうというところはすごく懸念と怒りを感じています。
小川キャスター:
ミャンマー出身のミョーさんは国に対して、“難民申請をちゃんと審査してほしい。それぞれの事情をしっかり見て、難民認定を与えてほしい”と訴えていました。
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<プロフィール>
キニマンス塚本ニキ さん
英語通訳・翻訳者
ラジオパーソナリティ
9~23歳までニュージーランドで過ごす