韮崎市で11日、戦争遺跡として県内最大の「七里岩地下壕」の見学会が行われ、参加者は平和の尊さを考えました。

浅川博仁 記者:
地下壕の中です。暗くひんやりとしていて中には当時の様子を伝える遺産が点在しています。


韮崎市祖母石(うばいし)地区にある、七里岩地下壕。


第二次世界大戦末期、旧陸軍の命令で戦闘機を生産するために掘られたもので、親子らおよそ20人が見学しました。


見学会を主催した 向山三樹さん
ここら辺トロッコの線路とか枕木あった場所ですね。こういうもので土を運び出していた。


わずかな灯りやぬかるんだ足場の中、当時は中学生や女性も動員され交代制で24時間、作業を行っていました。


向山さん:
8月14日はこういう風に言われてた。「明日は天皇陛下の大事な放送があるから今日で工事は終わりです」と。


スコップの柄や削岩機の部品…。終戦1日前の当時のまま今も残っています。


地下壕は未完成のまま終戦を迎えました。


見学会に参加した少年:
自分の近くに住んでいる地域でこんな戦争のための準備や働いている人がいたっていうことに驚きました。


見学会に参加した男性:
親も残っていたらこういう洞窟にかり出されたかわかんないけど、大変なことですよね。


七里岩地下壕の見学会は今年秋にも行われる予定です。