青森県の県南地方に春を呼ぶ伝統行事として、毎年2月に行われる「八戸えんぶり」。八戸市の湊地区では、半世紀以上前から「えんぶり組」が途絶えていましたが、地区の人たちが復活に向けて動き始めています。
6月1日、八戸市の湊公民館にえんぶりの太鼓や笛の音が響いていました。湊地区には1960年代ごろまで「柳町えんぶり組」が存在していましたが、その後、半世紀以上にわたって途絶えていました。
湊えんぶり組を復活させる会 榎本孝信代表
「私が小さい頃にそれこそ小学生のあたりにあったのは記憶はあります。もう65~6年は経っているかな」
今回、「湊えんぶり組」として復活させようと説明会と地区の子どもたちによる演舞の披露が行われました。
復活に向けて、地区にある青潮小学校に「えんぶり部」が発足したほか、会では卒業生などを集めて練習を行って、準備を進めてきました。
演舞を披露した中学生は
「伝統を受け継いでみんなに見せられることが嬉しいです」
演舞を披露した高校生は
「熱量が、こどもえんぶりよりも注げる。誇りをもってやりたい」
子どもたちの熱意が伝わったのか、説明会のこの日は新たに23人が組に入ることを決めました。中には、かつて青潮小学校のえんぶり部で、いまは社会人となった人の姿も―。
入組希望者は
「自分も参加したいなと、ずっと思っていたので、やっぱり自分の地元地域なのもあってとてもうれしかったです」
湊えんぶり組を復活させる会 榎本孝信代表
「えんぶりというのは、三社大祭もそうなんですけど、子どもたちが我々の強い力になっていますので、そこを利用して地区も元気になれればなと思っています」
2025年の八戸えんぶりに向けて、新たなえんぶり組=湊えんぶり組が動き出しました。