◆特攻部隊「伏龍」の基地

ゴム製の潜水服に酸素ボンベを担いだ特攻部隊、「伏龍」の基地だったのです。

総重量約70キロの装備を付けた隊員が、水深5メートルの海底に潜み、アメリカ軍の船を待ちます。船が近づいたら手にもった機雷を接触させ自爆。日本上陸を水際で阻止するために、終戦間際に結成された部隊でした。

◆「伏龍」隊員だった篠原守さん


篠原守さん「『篠原、おまえ泳げるんか』って。泳げますって、そしたら3日目に伏龍に行けって。とにかく当時の日本海軍はむちゃくちゃですよ」
◆「訓練で亡くなった人が多いんです」


篠原守さん「背中に空気清浄缶をつけているんですよ、息は鼻から吸って口から出す。これを間違えると空気清浄缶の中の苛性ソーダが逆流して、のどがやられる。そういうのが何十人っていましたよ。訓練で亡くなった人が多いんです」
◆終戦「ギリギリのところで助かった」
1945年8月15日、終戦を迎えるまで伏龍が実際に攻撃に出ることはありませんでした。しかし、あと少し戦争が長引いていたら・・・
篠原守さん「あと2か月です。11月にアメリカがオリンピック作戦で上陸する予定。そうすると一番に伏龍が出て行くんですから、敵が来る前に行っとかないけんから一番に死んでますよ。」ギリギリのところで助かったと思っています」