「テラスにゴミが落ちていると思ったら…虫でした!」と、SNSに投稿されたこの動画。
画面中央には、黒い落花生の皮がつぶれたようなものがあり、しばらくするとゆっくりと移動を始めます。

【画像①】黒い落花生の皮から何かでてきた…!?

よく見ると、幼虫のようなものがちらりと見え、尺取り虫のような動きで前進しています。

害虫駆除などを手掛ける岡山市の東洋産業、大野竜徳さんにこの謎の虫について聞きました。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「マダラマルハヒロズコガです。チョウやガの仲間は植物が好きなものが多いですが、マダラマルハくんはどうやら虫の死骸などを食べています。アリの巣の周りでよく見つかるのですが、どうやらアリのおこぼれを狙っています」

【画像②】「鮮明な画像でどうぞ」ユニークな形状の巣からのぞくマダラマルハヒロズコガ

(東洋産業 大野さん)
「アリは巣の周りに巣で出た虫の死骸、運び込み切れなかったエサをポイポイ捨てます。それを待ってましたとばかりに食べます。

ただし、裸一貫突撃すると自分が餌になってしまうので、丈夫な2枚貝のような巣をこしらえて身を守っています。アリに襲われてもこの巣をぴっちり閉じて身を守ります」

【画像③】トゲアリの巣の近くにいるマダラマルハヒロズコガ…ぱっと見分かりにくい。

ー黒い落花生の皮のようなものは「巣」なのですね。

(東洋産業 大野さん)
「この巣が変わっていて、鼓蓑虫とも呼ばれます。なんでこんな形にするのかわかりませんが、周りの土やおがくずを集めて糸などでつづります。

この巣はずっと引きずって歩きますが、意地悪して没収しても同じように巣を作りますし、だんだん鼓の外側から増築していきます。【画像④】のように外はザラザラですが中はつるつるしています」

【画像④】ミノをぱかっと開いてみると…