「けがをした週も国体の選考会が…」子どもたちに伝えたい“危険性”
(山田さん)
「僕は小学1年生からずっとバスケをやっていて、プロを目指してやっていた。けがをする週も国体の選考会が控えていた。本当に絶望は大きかった」
取り返しのつかない事態を招いてしまう危険な「椅子引き」。


専門家も、警鐘を鳴らしています。
(岐阜大学 医学部整形外科 野澤聡准教授)
「座ろうとしている人は完全に無防備なので、普通に転ぶときよりも筋肉が弛緩していてドンと転んでしまう。脊髄損傷に限らず頭部外傷、頭を強く打ってしまったり、その他の骨折も起こりうる危ない行為だと思う」

バスケットボールのプロを目指していた山田さん。
岐阜SHINEのチームメイトからの紹介で7年前、21歳で車いすバスケを始めました。今は、日本代表を目指し、練習に打ち込んでいます。
(山田さん)
「健常者のときはすぐ横に移動できたけれど、車いすはできない。ジャンプもできないし、自分の中でもどかしさもあった」

山田さんは人生が大きく狂ってしまった自身の経験をSNSに投稿し、「椅子引き」の危険性を訴えています。
(山田さん)
「もしやっている子がいたら、近くの子が椅子を引くのはダメだと注意する。先生たちにも注意をしてもらいたい。僕と同じような体になってほしくないという気持ちがあるので、椅子を引くことは危険で、絶対にやってはいけないと伝えたい」

